追記

こんな台詞を見つけた。
「“復讐は何も生み出さない”
愚か者の痴れ事だ。 誰も愛した事のない者が口にする戯言だ。
何かを生み出そうとして復讐する者がどこにいる?
大事な者が帰ってこないことぐらい、全ての復讐者が知っている。
それでもなお、彼らが手を朱に染めるのは、大切な者たちへの己の愛を、
仇の血と悲鳴と恐怖でもう一度確認する為に過ぎぬ。」
ああ、確かになあ、って。
僕の中で復讐を批判する時にはまず、「復讐してなんになる?」っていうのがあるんですよ。これはプレアデスカンパニーさん製作の「Erinyes」っていうゲームからの受け売りですこしばかり語れるんですが。それをこういうふうに批判された時点でもう、第三者からの「説得」は無理なんですよね。だって復讐者が、復讐が何かを生み出すわけではないことを理解しちゃってるんですもん。そこに正義がないことを。ただ、自分の中で一つの終止符をうつっていうだけでね。で、そうなっちゃうとそれはもはや多少形は違えど独りよがりの殺人者でしかないから、こちらから説得はできない、と。たとえば、快楽殺人者を相手に論理的な説得で殺しを止めさせる事ができますか?
僕が話を作るとき、一つはなにかの歌とか、すでにある題材から作るとき、一つは既に作った別の話を起点に新しく作るときっていうのがあるんですけど、一番多いのが思いついたシーンや台詞からそこに行き着くまでの話をつくるっていうやつなんですよ。そういうスタイルをとってる以上、やっぱりこういう台詞がもっと書けるようになりたいと切に思います。