4、薬 5、花葬 6、笑顔

「間違えて飲んだ薬のせいで死んでしまった恋人を花葬したその場所で、舞い上がる花びらの中に恋人の笑顔を見る男」
「……ひねりがないわね」
「難しく考えすぎても良くないと思うけど?」
「単純すぎるのもどうなのよ?」
「じゃあ、例えばどんなふうにするのさ」
「それが出てこないから悩んでるんじゃないの……」
「……楽になったら?」
「うっるさい! 何よ、ちょっと話繋ぐのがうまいからって。あんなの、一度書いた話を片っ端から繋げて再利用してるだけじゃない。ずるいわよ、他の話の男を女装させて別の話に出すなんて。そんなの、話がポンポン出てくるのも当然じゃない。それなのに偉そうに偉そうに……
「さあてぼくはちょっとこんびににでも……」
「逃げるな!」