発掘作品1

そう、確かに、下心がなかったわけではなかった。 久々の、雪が舞い散るほどに寒い冬。『賀正』の文字が消えて久しいコンビニで買ってきた、弁当やパンの入ったビニール袋を片手に、渉は玄関にぼんやりと立っていた。 大学に上がって少ししてからはじめた一…